ビジネスホンって何ができるの?
今日は「ビジネスホンとは」何かについてご説明します。
こんにちは。ブログ担当のすずシーサーです。
☆この記事を読むとわかること☆
・ビジネスホンとは
・ビジネスホンで出来ること
〇外線機能
〇内線機能
〇録音・ガイダンス機能
〇保留・転送機能
〇アラーム機能
〇拡張機能
・ビジネスホンを使う場所について
〇導入事例
・自分でも取付できるのか?
・余談(0ABJについて)
・最後に・・・
【ビジネスホンとは】

まず初めに、「ビジネスホン」とは何かというところから説明していきます。
ビジネスホンは主にオフィスや店舗で使うことに特化した電話機のことです。
オフィスにはたくさんの社員が居ますから、1台の電話機を複数人で使うのは難しいですよね。また、店舗の場合だと事務所以外の場所でも電話が取れたら便利ですよね。そういうときに登場するのがビジネスホンです。
ビジネスホンは複数の電話機を接続して使うことができるので、複数の人で使ったり、離れた場所に電話機を置いたりと便利に利用することができます。また、一つの電話番号を複数台の電話機で利用することも可能です。つまり会社の電話番号1つで10台でも電話を使うことができるようになります。
ビジネスホンは電話機や電話回線を接続するために専用の装置があり、それを「主装置」と呼びます。
主装置は制御装置であり、たくさんの電話機や電話回線などを接続して使うことができるようになります。

また、電話機にもたくさんの種類があり、置き型の電話機、コードレスの電話機、防水型電話機、停電対応電話機、デジタルコードレス電話機(PHSのような電話機)、FAX接続などがあります。また配線も電話線を利用するアナログタイプとLANケーブルを利用するIPタイプなど多岐にわたります。

では、ビジネスホンで出来ることを詳しく説明していきましょう。
【ビジネスホンで出来ること】
ビジネスホンは電話に特化した、たくさんの機能が付いています。
代表的なところで言うと「外線機能」や「内線機能」があります。ほかにも「録音・ガイダンス機能」「保留・転送機能」「アラーム機能」「拡張機能」があります。
まず外線機能についてですが、こちらは電話番号を取り扱う機能を言います。専門用語ではこれを「外線収容」といいます。電話番号は東京だと「03-BCDE-FGHJ」、大阪では「06-BCDE-FGHJ」、沖縄だと「098-CDE-FGHJ」といった市外局番と呼ばれる番号から始まる電話番号です。※電話番号の表記がなぜ「BCDE-FGHJ」なのかは記事最後の余談を読むと理由が分かります(笑)
話を戻しまして、外線にはアナログ回線、ISDN回線、ひかり電話回線、IP電話の4種類があります。ほかにも専用線なんて呼ばれるものがありますが、こちらは特殊な利用方法なので割愛します。

アナログ回線は1本の電話線が電話交換局から直接建物まで配線され、それをビジネスホンに収容して使います。最近の利用は減りつつはありますが停電対応電話と組み合わせることで、停電時でも利用できることがメリットです。デメリットは1番号当たりの月額費用が高いことと、通話料金が後述するひかり電話と比べると料金が高いです。
ISDN回線はアナログ回線をデジタル化した回線で、1本の回線で2通話できる+ISDNインターネットを利用することができ、サービス開始当初は画期的な回線でした。しかし現在ではそれよりも優秀な光回線の登場により、ISDN回線は衰退していくことになります。また2028年にはISDNネットもサービスが終了されます。
そして、現在ではもっとも主流なひかり電話があります。ひかり電話は光回線を利用した電話サービスで、別途プロバイダを契約することで電話とインターネットの両方を利用することができます。音声もとてもクリアで、1回線で1~100通話まで対応可能です。また、ひかり電話は1番号当たりの利用料金が非常に安いことがメリットとなります。最近ではインターネットの利用は当たり前のため、ひかり電話の追加費用だけで電話を利用することできます。
最後にIP電話についてですが、こちらは先ほど挙げた3種類とは異なり、「050」から始まる携帯電話のような番号を利用する回線のことです。IP電話では「03」「06」「098」などの都道府県から始まる電話番号を利用することはできません。IP電話はインターネット回線を利用した電話番号で、インターネットにつながる環境であればどこでも利用することができるのが特徴で、引っ越しなどをしても同じ電話番号を使うことができるのがメリットです。デメリットととしては、インターネット回線を利用するのでネットの速度が遅い場合などは途切れが発生したり、音質が悪かったりする場合があります。

これらの外線を主装置に収容することでビジネスホンで電話を利用することができますが、家庭用の電話機と違うのは外線を複数収容することができることです。例えば代表番号「03-BCDE-FGHJ」を5通話契約することで、同じ電話番号を使って5台の電話機で同時に通話することができます。これが家庭用電話機との大きな違いです。
続いて、内線機能の話になります。
内線とは、同じ主装置につながった電話同士で通話ができる機能となります。家庭用電話機だと親機、子機と呼ばれてお互いに通話することができるかと思いますが、同じようにビジネスホンでは主装置を介して電話機どうしで通話することが可能となります。例えば別の部署にいる人に電話を掛けたり(内線をかけると言う)、受付に電話機を置いて来客したお客様が受話器をあげると総務部の電話が鳴り来客者と話をしたりできます。また、支店間や店舗間などで内線ができるような設計も可能です。

続いて録音・ガイダンス機能の話になりますが、こちらは通話を録音したり、かかってきた電話に対してガイダンスを流したりすることができます。録音の機能を使えば、通話中にメモを取り逃しても後から聞きなおすことができますし、トラブル発生時にも役に立ちます。最近では遡り通話録音という機能で、途中から録音を開始しても電話を取った瞬間から録音される機能もあり非常に便利です。
ガイダンスに関しましては、留守番電話機能やIVRと呼ばれる番号選択機能などが利用できます。IVRの代表例は、宅配の再配達受付のガイダンスやコールセンターなどの「○○に関するお問い合わせは1を」「△△に関するお問い合わせは2を押してください」のような番号選択機能のことをいいます。

保留・転送機能についてですが、保留機能は通話中に相手に待ってもらう場合に使う機能で、マイクをミュートにして相手にはお待たせメロディを流す機能を言います。ビジネスホンの場合は、電話機Aで保留して電話機Bで通話に復帰するといった使い方も可能です。例えば内線取次の場合はお客様から電話があり、お客様が「佐藤さんはいらっしゃいますか?」といった質問に対して対応者が「佐藤ですね。確認しますので少々お待ちください」と言い、その後に保留ボタンを押します。その間に佐藤さんに内線をかけて、お客様から電話が来ている旨を伝えた後、佐藤さんがそのまま電話対応を変わるといったことが可能となります。

転送機能については、かかってきた電話を別の電話番号に転送する即時外線転送機能や、通話中に保留して外線に転送する保留外線転送機能などがあります。使い方としましては、事務所に誰もいない場合は「即時外線転送機能」を利用して携帯電話や別の部署などに転送したり、お客様からの問い合わせに対して外出している営業担当者の携帯電話に連絡して直接取次する「保留転送機能」など使い方は様々です。外線の転送機能につきましては、契約している同時通話数などで制限があったりしますので、ビジネスホンの設置業者に確認が必要です。

アラーム機能につきましては、文字通り電話機でアラームを鳴らすことができる機能です。セットした時間に電話機からアラームがなります。例えば朝礼時間、お昼休み、業務終了時など毎日鳴らす設定もできますし、30分後に打合せがあるから30分後にアラームをセットするといった使い方もできます。最近はスマホがありますのであまり使われることが減ってきていますが、意外と便利な機能です。
拡張機能を使うことによって電話以外にもいろいろな場面で活躍します。まずはドアホンです。ドアホンは玄関に設置されるものですが、オフィスの入口につけておくことによってドアホンを鳴らすとオフィスの電話機からピンポーンとドアホンのチャイムが鳴ります。電話機を取ることでドアホンと通話することが可能です。また電気錠とも連携することができるので、オートロックの扉などを電話機から開錠することができます。つまりドアホンで来客者と通話後にドアのカギを開けるといった対応が可能になります。

他にもページング接続と呼ばれるものを利用して、構内放送のスピーカーと連携することができます。電話機からページング呼び出しを行うことで受話器を通してスピーカーから声を出すことができます。店舗などが分かりやすいでしょうか。事務所から店舗にいるスタッフに対して「業務連絡です。○○さんお電話が入ってます」といった感じでスピーカーで呼びかけることができます。また、病院や介護施設などではナースコール連携ができ、ナースコールを押すと電話機から呼び出し音が鳴り、電話機とナースコール間で通話することができるようになります。
このようにビジネスホンでは電話以外にも様々な用途で利用されているのです。
【ビジネスホンを使う場所について】
ビジネスホンは一般的にオフィスで利用することが多いですが、店舗や工場、病院、コールセンターなど様々な場所で利用されています。主に職員が多い場所で使われるのが一般的で、最近ではスマホの普及によりビジネスホンがいらないという場面も増えてきています。なので事務所に家庭用電話機が1台、子機が1台で、残りのスタッフはスマホで対応するという環境が小規模オフィスなどでは多いですが、実はビジネスホン(クラウドPBX)に変えることで業務効率化がアップする場合もあります。
事例としまして、従業員が10名の会社で事務所に4人、基本外出する営業が6人いる会社で事務所に電話機が1台置かれており、新規顧客からの問い合わせは事務所に電話が来て、営業担当のお客様は直接営業担当者のスマホに電話する会社でした。しかし営業担当者は移動時の車の運転や、お客様との商談などでなかなか電話に出ることができません。そういった状況で担当者に電話がつながらないと事務所にクレームの電話がありました。それを受けて事務所の社員がお客様からの問い合わせをメモに残し、それを営業担当者に伝えるという手間が発生し、また聞き間違いやメモを取り損ねたなどでさらに確認する手間が増えるという負のスパイラルになりました。

実はこれ、ビジネスホンを導入することで解決します。ビジネスホンの中でもクラウドBPXが本件にマッチするのでクラウドPBXを導入した場合どのように改善するのかご紹介します。まず、クラウドPBXを少し説明しますと主装置(PBX)と外線がインターネット上(クラウド)にあるビジネスホンのこと言います。クラウドPBXの特徴としてインターネットを介して通信できるので、スマホの通話アプリとの連携が容易でスマホをビジネスホンの電話機として利用することができます。

クラウドPBXを導入した会社はこのようになりました。事務所に電話機を4台設置しました。これは1人1台電話機が使えるようにするためです。外出している営業社員はスマホへの着信を事務所の電話機に転送することができるようになり、運転中や商談の最中に電話が鳴ることはありません。その間の対応は事務所の社員が行ってくれます。事務所ではどの営業担当者にかかってきた電話なのかわかるため話がスムーズとなり取次もしやすくなりました。併せてチャット機能も導入し取次内容を営業担当者へチャットすることで記録を残せますし、通話録音機能があるので後から内容を聞きなおすこともでき取次ミスも少なくなります。またスマホの通話アプリを利用することでクラウドPBXを経由して電話をかけることができるようになり、携帯電話の通話料金を削減することもできます。(クラウドPBXのほうが携帯電話より通話料金が安いため)また、事務所と営業担当者のスマホ間も内線として利用できるので通話料無料で電話が使えます。
※スマホの通話アプリはパケットを消費します。パケット定額プランへの加入をお勧めします。

このように一見不要と思えたビジネスホンも使ってみると業務の効率化が図れ、お客様満足度の向上にもつながりました。
この話を聞いて、皆さんもビジネスホンを使ってみたくなりませんか?
【自分でも取付できるのか?】
ここまでの話を聞いて、早速ビジネスホンを使ってみたい!と思った方もいるかと思います。
そこで生まれる疑問が、ビジネスホンは自分でも取付できるのか。どこで購入できるのかです。
答えから言いますと、ビジネスホンの取り付けは素人では出来ません。
まず、ビジネスホンの設定や取付には専門的な知識が必要となります。
また外線を接続する際には、国家資格である「工事担任者資格」が必要となります。
この資格がないとアナログ回線や光回線の接続を行ってはいけません。(※光回線(ONU)にLANを繋ぐだけの場合は不要)
また、電話機の配線には48Vの直流電気が流れておりますので、電気の知識も必要となります。この場合は弱電となりますので電気工事士の資格は必須ではありません。しかしビジネスホンの主装置を設置する場所に電源工事が必要な場合は電気工事士の資格が必要となります。
電話機の購入についてですが、最近はインターネット通販サイトなどで購入できますが、購入しても設定が必要になりますのでビジネスホンを取り扱っている業者にまとめて注文したほうが良いでしょう。施工業者におきましても全てのメーカーや機種を取り扱っているわけではありませんので、メーカーなどのこだわりがある方はそのあたりも確認が必要です。
弊社の場合はNTTのαシリーズ、NECのAspireシリーズ、SAXAのPLATIAシリーズ、IWATSUのFrespec シリーズを取り扱っております。

クラウドPBXにつきましては弊社でも取り扱いがありますが、ほかにもインターネットで検索すると様々な機種がございますので、ご希望の機能などがあるかも含めて調べてみることをお勧めします。どういう機能があるのかよくわからないから相談したい、お任せしたいといったお客様は弊社までご連絡頂けますとご要望に応じた商品をご提案させていただきます。
【余談(0ABJについて)】
余談ですが、先述の外線収容の際に「098-CDE-FGHJ」といったようにアルファベットで表記しておりました。
別に「098-xxx-xxxx」といったように適当に表記しても良いのですが、この余談を書きたいがためだけにこのように記載しました(笑)
なぜ、電話番号をこのような表記をしているかと申しますと、実は電話番号には0ABJという形式があります。
電話番号の始まりは必ず「0」から始まります。これは日本国内番号のプレフィックス(先頭番号)として利用されているためです。続いて市外局番、市内局番、加入者番号と並びます。ここでいう市外局番を0ABと表記し、市内局番をCDE、加入者番号をFGHJと表記します。都道府県や地域に設置されている電話交換局によって市外局番と市内局番は異なります。感の良い方はお気づきかもしれませんが、FGHIとせず、FGHJと「I」が飛ばされております。これは数字の「1」とアルファベットの「I」が似ていて区別がつきにくいからです。これらのくくりを略して「0ABJ」と表記しています。
ほかにもIP電話の「050」や携帯電話の「090」、「080」は「0A0番号」と呼ばれております。
0A0番号は0ABJ番号に比べて品質が低いという特徴があります。これはインターネットの帯域や携帯基地局の電波を利用して通話を行うために品質が担保できないためです。その代わり場所に捕らわれないメリットがあります。
ビジネスの場合においては、おおよその都道府県が分かる0ABJ番号から電話がかかってきたほうが安心感がありますよね?そういうすみわけから0ABJ番号とビジネスホンは切っても切り離さなせない関係があるのです。
最後に・・・
最後までお読み頂きありがとうございます。弊社ではビジネスホン以外にもネットワーク構築や防犯カメラ施工などを得意としており、沢山の施工実績がございます。
沖縄県にお住いのお客様。業務の効率化やお困りごとがありましたら、ぜひ弊社までお問い合わせいただけると幸いです。
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