ネットワークのローカルブレイクアウト(LBO)について
最近よく耳にするようになった技術、ローカルブレイクアウト(Local Break Out)について解説していきます。
こんにちは。ブログ担当のすずシーサーです。
☆この記事を読むとわかること☆
・ローカルブレイクアウトについて
・ローカルブレイクアウトの利用について
・LBOの設定は個人でも出来るの?
・最後に…
【ローカルブレイクアウト(LBO)について】
ローカルブレイクアウト(Local Break Out)とは、本社や支店間で専用の通信経路を用いてネットワーク接続を行っている環境において、特定の通信(クラウドサービスなど)をその専用経路を経由せず、直接インターネットにアクセスする仕組みを指します。
例えば、従来は支店の端末がAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)へアクセスする際、本社を経由してインターネットに接続していたものを、ローカルブレイクアウトを導入することで、支店から直接AWSにアクセスできるようになります。これにより、本社のネットワーク負荷を軽減できるというメリットがあります。
一方で、本社を経由しないため、各支店ごとに通信ログの取得やセキュリティ対策を行う必要があるというデメリットも存在します。


【ローカルブレイクアウト(LBO)の利用について】
ローカルブレイクアウト(LBO)を利用するには、対応ルーターの導入が必要です。
対応製品としては、Fortinet社の「FortiGate」やYAMAHA社の「RTX840」などがあり、加えて、ベンダーが提供するSD-WANサービスもLBOを実現する手段の一つです。対応ルーターを使用している場合は、設定変更のみでLBOの導入が可能ですが、非対応の場合は対応機器への更改が必要となります。

設定方法には、ルーターのメーカーが提供するクラウドサービスの品目を選択するIPアドレスの入力が不要なタイプと、特定のグローバルIPアドレスを指定する方式の2種類があります。
AWSなどで自社サーバーをクラウド上に構築している場合は管理が比較的容易ですが、一般的なクラウドサービスではグローバルIPアドレスが変動する可能性があるため、すべての通信をLBOで処理するのは難しい傾向があります。それでも一部の通信をLBO化することで、本社ネットワークへのトラフィックを効果的に軽減することが可能です。
YAMAHA社の製品においてはローカルブレイクアウトではなく、インターネットブレイクアウトと表記している場合もありますが、ほとんど同様の機能が利用可能です。
【LBOの設定は個人でも出来るの?】
ローカルブレイクアウト(LBO)を有効化するには、ネットワーク設計やルーター設定に関する専門的な知識が求められます。そのため、個人での導入にはハードルが高く、慎重な対応が必要です。

特に社内ネットワークにおいては、拠点間VPNや社内サーバーなど、他のシステムとの連携も関係してくるため、設定を誤ると既存の通信に支障をきたす可能性があります。
こうしたリスクを避けるためにも、LBOの導入・設定はネットワークの専門業者に依頼することをおすすめします。沖縄県内のお客様につきましては、弊社にて対応可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
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【最後に・・・】
ローカルブレイクアウト(LBO)について、少しでもご理解いただけましたでしょうか。 まだ比較的新しい技術のため、情報が限られており、導入事例も多くはありませんが、今後はより一般的に活用されていくことが予想されます。
弊社では、こうした新しい技術を積極的に取り入れ、お客様のニーズに合わせたネットワーク構築を行っております。 「ネットワークを使ってこんなことを実現したい」といったご要望がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
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