今あるLANケーブルを利用してスピードアップ!?
今日は、いま使っているLANケーブルをそのまま利用して速度アップが図れる方法をご紹介します。無料で出来る方法ではないのでそこはガッカリしてください(笑い)。しかし配線を取替するよりコストを抑えることができるかもしれません。
こんにちは。ブログ担当のすずシーサーです。
☆この記事を読むとわかること☆
・LANケーブルの速度について
・マルチギガビットイーサネットについて
・対応する機器について
・どんな場合に取り換えたほうが良いか
・最後に
【LANケーブルの速度について】
まず、LANケーブルの速度についてですが、ケーブルにはいくつか種類があって一般的に利用されているCat5eケーブル、その後に普及したCat6ケーブル、高価で速度の速いCat6Aケーブル、Cat7ケーブルなどがあります。通常、Cat5eとCat6は1Gbpsの速度に対応しており、Cat6A以上のケーブルは10Gbpsの速度に対応しています。最近はデータ量が増えてきているため1Gbpsでは速度が足りず、Cat6A以上のケーブルに取替、併せて10Gbps対応の機器に交換する必要があります。そこでCat5eやCat6ケーブルでも速度を出すことができないかと検討されて登場したのがマルチギガビットイーサネットです。

【マルチギガビットイーサネットについて】
マルチギガビットイーサネットは、Cat5eLANケーブルとCat6LANケーブルで利用できる速度を向上した規格でIEEE802.3bz(アイトリプルイー802.3ビーゼット)と言います。これによりCat5eのLANケーブルでは最大2.5Gbpsの速度を、Cat6のLANケーブルでは最大5Gbps利用できるようになりました。従来の規格と同様にそれぞれ100mまで利用可能で、PoEの利用にも対応しております。これにより1Gbpsではボトルネック(速度のつまりの原因)になっていた部分をマルチギガビットイーサネット対応の機器に交換することで速度の幅を広げることが可能になります。Cat5eでは2.5倍、Cat6では5倍の速度になりますので十分に速度の違いを実感できることでしょう。

【対応する機器について】
マルチギガビットイーサネットに対応している機器はルーター、スイッチングハブ、アクセスポイント(Wi-Fi)、NAS(ファイルサーバー)などがあります。それぞれボトルネックになっている部分の機器を取り換えることによって業務の効率化を図りましょうというものです。10Gbps対応の機器は高価ですが、マルチギガビットイーサネットの機器の場合は比較的安価に入手することが可能です。もちろんマルチギガビットイーサネット対応の機器を従来の1Gbpsの機器と一緒に接続して利用することも可能です。マルチギガビットイーサネットを利用する際にはルーターとスイッチングハブや、スイッチングハブとNASなどそれぞれがマルチギガビットイーサネットに対応している必要があります。どちらかが速度の低い機種の場合は速度の低いほうの性能になってしまいますので注意が必要です。

【どんな場合に取り換えたほうが良いのか】
基本的にはWi-Fiの速度が遅い場合や、NASの書き込みが遅いといった場合に取り換えることが多いです。特に建物内にLANケーブルが張り巡らされていて、簡単にCat6A以上のケーブルに取替が困難といった場合にも活躍するでしょう。速度が遅いといっても単に機器の性能の問題で遅い場合はあまり意味がありません。マルチギガビットイーサネットの効果を発揮するのは同時にアクセスする台数が多かったり、通信するデータ量が多い場合に限ります。そのあたりの見極めが難しい場合は、弊社のようなネットワーク構築業者に問い合わせてみることをお勧めいたします。


【最後に…】
いかがでしたでしょうか。LAN配線はそのままに機械を新しい物に置き換えるだけで、ネットワークの混雑解消につながることがお判りいただけたかと思います。
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